【膝の痛み】水が溜まる「関節水腫」その原因・症状・治療法とは

膝の痛み、炎症など原因は様々です。よく膝の痛みと言うと「水が溜まる」のがよく聞きますよね。膝に水が溜まるのを「関節水腫」と言います。膝に水が溜まるということは、どういった原因、特徴、症状があるのでしょうか。また膝に水が溜まった時の治療法などもまとめてみました。

関節水腫の可能性がある症状
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●膝の腫れや痛み、ひざのだるさを感じる
●膝の皿を押した時にプヨプヨと浮いているような感じがしたり、何か入っているような異物感がある
●突然ひざに激痛が走る

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膝の痛み、症状として上記のような特徴が見られる場合、関節水腫が発症している可能性があります。

例えば、膝の腫れや痛みやだるさを感じる時も、関節水腫が疑われます。
膝の皿部分を押した時に、プヨプヨした感じがあったり、何か入っているような違和感が感じられた時にも、関節水腫だと疑われます。突然膝に激痛が走る時も、関節水腫の危険性が非常に高くなります。

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膝関節に水がたまると、膝が腫れて熱を持つことがあります。
痛みの強さには個人差がありますが、階段の昇り降り、膝をひねった時など強い痛みを感じる場合が多くあります。

膝の表面が柔らかくなって、膝の皿の形がわかりにくくなります。
水が溜まったまま放置してしまうと、関節内の圧力が高まり、膝を一定以上曲げ伸ばしできなくなったり(可動域制限)、関節包の肥大、靭帯の緩みによって膝がぐらつきやすくなる。

膝に水が溜まっているかチェック
1.一方の手で、膝の上部を膝のお皿の方に向かって押さえる
2.もう一方の手で、膝のお皿を上から軽く押す。何か入っているような異物感があれば、水(関節液)や血液がたまっている可能性がある。

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膝に水が溜まる「関節水腫」とは
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膝の痛みを引き起こす可能性のある病気の一つに「関節水腫(かんせつすいしゅ)」があります。

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関節水腫とは、関節内にある「関節液(滑液)」の量が以上に増え、溜まってしまいます。
これが一般的に言われる「膝に水が溜まった状態」です。

膝に水が溜まる原因
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膝に水がたまる原因
2つのケースが考えられます。
炎症がある。
半月板や軟骨に損傷がある。

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関節水腫になってしまう原因に考えられるのは、膝関節内の軟骨や骨がすり減ってしまった時の「カス」です。このカスやカケラが、関節包を刺激する事が大きな原因となって、膝に炎症が起こってしまうのです。そうしますと、関節包から、「サイトカイン」という化学物質が放出されるために、ひどい痛みを感じてしまうようになります。加齢に伴う骨軟骨の破壊や変形によるところが多い症状です。

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膝に水が溜まってしまうのは何故?
関節内には、「関節液」(または滑液)という少量の液体があります。
無色透明で粘り気のある、関節がスムーズに動くのを助ける潤滑油のような働きをします。
関節に滑らかさと弾力性を与えて、関節の軟骨に栄養を与える働きも。

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関節液は、関節内の滑膜という部分で作られ、滑膜は新しい関節液を作りながら古い関節液を吸収しています。関節液の量は常にバランスを一定に保っているのです。
さまざまな原因によって滑膜組織に炎症が起こると、滑膜から関節液が過剰に分泌されてしまいます。これによって、膝の関節液(水)が多くなり、水が皿の上部に溜まるのです。

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水が溜まるほど、関節内部の圧力が上がって、関節が不安定に。
痛みのために筋肉が緊張し、血行が悪くなり、関節内の異物・化学物質の排出が妨げられます。
こうした関節内の変化が、滑膜を刺激して関節液の分泌を過剰に促進してしまう・・・という悪循環に陥ってしまうのです。

関節水腫の治療・予防
関節内に関節液が溜まったばあい、何の処置もしないで自然治癒することはほとんどありません。放置しておくと関節の軟骨の傷みがどんどん進み、さらに痛くなってしまいます。

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関節水腫は自然治癒しにくい病気であるため、病院を受診して水をぬくなり、漢方薬を処方してもらうなり、早めの対策を講じてください。

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膝の腫れ、痛みなどの症状、膝の皿周辺を触る触診によって、ある程度水が溜まっているということが分かります。
また、X線レントゲンも併用し、診察・診断を行います。

●関節水腫の治療
1.関節内の水を抜く
2.水が溜まる原因となる炎症を抑える
この2つを並行して行います。

関節内に水が溜まったままにしていると、悪循環となってしまうので、膝に注射を刺して関節液を抜く「関節穿刺」を行い、水を取り除く処置をします。

よく聞く「水を抜くと癖になる」というのは?
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膝の水をぬくとクセになる?
こんな話を聞いたことがあるかもしれませんが全くのデタラメです。水が増える原因となっている「炎症」を抑えなければ、何度水を抜いても再び水はたまります。それゆえこうした話が生まれたのでしょう。水を放置すれば症状の悪化を引き起こすだけですので、抜いてしまうのが一番です。

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膝の水の原因となる炎症を治癒せずに、何度も膝の水を抜いているケースがあるため、クセになると勘違いされるのでしょう!

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関節水腫の治療法
水を抜くのは一時的に炎症を抑えつつ、悪化を防ぐためのものです。
再び水が溜まるのを防止するため、炎暑を抑える処置を施します。
炎症が発生するさまざまな原因がありますので、原因をつきとめて合った治療法を行います。

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【薬物療法】
 ・非ステロイド系の消炎鎮痛剤(湿布、軟膏、クリーム等)
 ・ステロイド薬の注射など

内服薬、外用薬、座薬などを患者の状態、症状に合わせて使用します。それぞれの薬には長所、短所がありますが、使用期間、量によって大小の副作用があるのが難点。
また副作用がなく効果の高い「ヒアルロン酸」注射もよく使われています。

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【温熱療法】
 膝を温めると、血流が良くなり関節の新陳代謝が活性化されます。
 すると、痛みの元となる物質が取り除かれやすくなり、筋肉や関節のこわばりが取れ、動かしやすくなります。
 医療機関では、電気、超音波、ホットパックなどで膝をじっくり温めます。
 自宅でも入浴や蒸しタオル、温シップなどで温めると効果的です。

【手術療法】
 関節の変形・破壊が進み、薬、温熱治療法でも炎症が治まらない場合には、痛みや炎症の原因を取り除く手術が検討されます。
・「関節鏡下郭清術」 膝に関節鏡を挿入し、軟骨のカスなどを取り除く
・「人工関節置換術」 傷んだ関節を人工関節に取り替える
・「高位脛骨骨切り術」骨の一部を切り取って変形を矯正する
という3種類の手術が主になります。

まとめ
膝に水が溜まる仕組みや原因、特徴などがお分かりいただけたでしょうか。
よく聞く「水を抜くと癖になる」というのも間違いだったのですね。
膝に痛みのある方、水が溜まっているかも・・・という方は病院での早めの処置を行いましょう。